これまでの結婚生活は何のためだったんでしょうか。
30代半ば、バツイチ子持ちの男性の一言。
彼は、年収は700万円はゆうに超え、仕事に対する充実感もそこそこあり、
仕事中心でこれまで来られたようです。
ただ、会社の都合でこれまで以上に忙しくなり、移動も多く、
「朝は始発、帰りは終電」という日々を送っているのが1年半くらい続いたそうです。
彼自身にとっては、奥さんや子どもたちに対して、
「しっかり働くのが、親父、父親、男としてのあり方」だと言うことを、
ひたすら貫いて来たとのこと。
疑問にも思わず、貫き通したと言うことらしいのですが。
一方で、元妻の奥さんにとっては、分かってはいるつもりだけれど、
「違うやろう。分かってくれてない。」と無言で伝えていたと思います。
(奥さん怒ってたやろな・・・。)
「そうなんです。」
「初めは、なんで怒ってるのか分からなかったんです。」
元奥さんの心の中・・・。
『あんた、自分のことだけ。』
『自分の考えだけで生きているだけやん。』
『こっちの気持ちなんかちっとも分かってないやん。察してくれてないやん』
『もっと言えば、そもそもあんた・・・、
私の気持ちなんか全く初めから分かろうとしてなかったやんか。』
『もう、終わりやわ。もういい。もうこんなんやってられへん。
私辛過ぎるわ。ひとりの方がマシや。あんたと居る孤独よりも1人の孤独の方がマシや。』
彼が忙しい仕事中心の生活をしている間に、
彼女の中では結果を出してしまったということらしいのです。
「彼女は、あなたに怒りを爆発させてしまったんやと思うよ。」
「・・・・。」
彼にとっては、寝耳に水。
自分としたら、当時は、なかなかこの事実が分からない。
受け止められなかったんです。
日に日に、自分が至らなかったからだと、
至らなかった原因を静かに一人で受け入れていきました。
「ほんま辛かったですわ。」
「あなたたちは、あまり喧嘩はしなかったんと違う?」
「そうなんです 分かります?」
「自分の本音を語り合えなかった夫婦なんやわ。」
交際を含めて10年余り居ても、本音を語れなかったんですね。
「本当の自分でお互いに居ることをできなかった夫婦やったんやわ。
特に奥さんは辛抱してはったよ。」
「本当はもっと話を聞いて欲しかった。受け止めて欲しかった。
甘えたかった。分かって欲しかったんやわ。」
「あなたは仕事をすることが男、夫の務めで、
自分で満足していたようだけれども、奥さんめっちゃ寂しかったと思うよ。」
初めに、このことに気づいた段階の時に、元に戻りたいと
何度か話を持ちかけたんですけど、もう彼女は無理でした。
それよりも、どこか早い段階で、田中さんのような方に相談できて、
結婚生活が元に戻るという事はできなかったのかなあとも思います。
「ほんとやね。この結果のリスクは大きいね。」
「もう戻られへんみたい?時間かけて戻れないようですか?」
「もう元嫁は無理のようです!」
「自分もそれは分かっているし、前の結婚は、
やはりもう離婚を機にもう終わりだと分かっています。」
(続く)
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